妊娠3ヶ月の第2週目が妊娠9週目になります。つわりがひどくなっていく一方で、だんだん妊娠しているという実感が湧いてくる時期でもあります。今回はそんな妊娠9週目に胎児とママに起こる変化、そしてママが気を付けるべきことについて解説していきます。
妊娠9週目のママの変化
妊娠9週目のお腹には、まだ目に見えるほどの変化はありません。しかし、触れてみると少しぽっこりとしてきているのがわかると思います。着実に赤ちゃんが成長していく一方で、妊娠9週目のママにはどんな変化が訪れるのかを見ていきましょう。
つわりがピークに
妊娠9週目頃になると、つわりがピークを迎えます。食べ物を見たくない、匂いを嗅いだだけで気分が悪くなるなどの症状が出る、ママにとっては辛い時期です。しかしこの時期を乗り越えればつわりは徐々に治まっていきます。
胸が張る
ホルモンバランスが変化することによって、妊娠9週目あたりから胸が張ってくることがあります。マタニティブラなどを着用して胸の締め付けを和らげましょう。症状がひどい場合は医師などに相談してください。
便秘がちになる
妊娠中、活発に分泌される黄体ホルモンには交感神経を敏感にさせる働きがあります。これに伴って自律神経が乱れ、ママは便秘がちになります。妊娠中は食物繊維や水分を多めに取って便秘対策をしましょう。
トイレが近くなる
妊娠に伴って子宮が膨張することで、膀胱や大腸などの周囲の臓器が圧迫されることになります。これが原因で、妊娠中は便秘と同様に頻尿がちになります。
尿道感染症にかかる恐れもあるので、尿意を感じた時は我慢せず、こまめにトイレに行くようにしましょう。
下腹部痛がする
妊娠9週目頃になると、下腹部にちくちくとした痛みを感じることがあります。これは子宮が大きくなることで筋肉や皮膚が引っ張られて生じる痛みで、赤ちゃんが順調に成長している証拠です。
ただし、耐えられないほどの痛みや出血を伴う場合は他の原因も考えられるので、医師にかかるようにしてください。
一日中眠い
妊娠した女性の身体はプロゲステロンというホルモンを活発に分泌します。このホルモンは身体をリラックスさせる作用が強いため、妊娠したママは常に眠気を感じることになるのです。
赤ちゃんの身体を作るためにもママの休養は必要なので、眠気を感じたらできるだけ素直に眠るようにしましょう。
乳輪にモントゴメリー腺が出ることも
乳輪にモントゴメリー腺という15~20個ほどのブツブツができることがあります。これは乳輪を保護するための皮脂を分泌する組織が発達したもので、ここに蓄えられた脂肪が乳首を柔らかく保ってくれるのです。出産後は徐々に元の状態に戻っていきます。
腰痛がある
妊娠9週目は、妊娠中に分泌されるリラキシンというホルモンの影響により、腰痛や足の付根部分に痛みを感じることがある時期です。長時間の立ち作業や重いものを持つことを避け、腰痛を和らげることを意識してください。
妊娠9週目に直面しがちなつわり
妊娠初期に現れる、気持ち悪い、吐き気がする、などの消化器系の症状をつわりといいます。代表的なつわりに、食べづわりと吐きづわりの2種類があります。
あまりにつらく何も食べられない状態では医師の診断を受け、点滴治療がされるケースもあります。
つわり解消のために、医師からビタミンB6の処方がされることもあります。つわり症状を軽くするという研究結果があるためです
食べづわり
食べづわりとは、空腹になると気分が悪くなるので、四六時中物を食べ続けなければならなくなるつわりの症状です。妊娠中のママは体重管理も行う必要があるので、食べづわりとはいえ食べ過ぎはよくありません。
1回あたりの食事量を減らして食事の回数を増やす、間食には寒天ゼリーなどカロリーの低いものを選ぶ、などの対策をして体重増加を抑えましょう。
吐きづわり
吐きづわりとは食事中かどうかにかかわらず吐き気を催してしまう、食べづわりとは逆の症状です。吐きづわりの時は何を食べても気持ち悪く感じてしまいますが、中には食べられるものもあります。
何も食べずにいると母体にも赤ちゃんにも悪影響を及ぼすので、食べられるものを探して、たとえ少量でも食べるようにしましょう。
つわりを和らげる方法
いずれ終わることがわかっているとはいえ、ピーク時のつわりは辛いものです。その辛さを少しでも和らげるためにできる方法をいくつか紹介します。
ハーブティーを飲む
ハーブティーはカフェインを含んでおらず、味がさっぱりしているので、つわりの時期のママも飲みやすい飲料です。さらにハーブが持つ薬効によってつわりの症状の緩和が期待できるので、症状がひどい時は試してみてください。
適度に運動する
つわりがひどい時期には気分が沈みがちなものですが、散歩など適度な運動をすることも必要です。気分転換することで症状が快方に向かうこともあります。
締め付けのない下着をつける
妊娠9週目はまだそれほどお腹も大きくなってはいませんが、過度に締め付ける下着をつけていると吐き気が悪化することもあります。この時期からマタニティパンツなど締め付けのない下着を選ぶようにしましょう。
妊娠9週目での仕事で気をつけること
妊娠中の仕事に無理は禁物です。特に立ち仕事をしているママは身体に負担を与えてしまうことが多いので、注意が必要です。仕事がきついと感じたらまず医師に相談し、母性健康管理指導事項連絡カードを作成してもらいましょう。
このカードは、医師からラッシュアワーを避けての通勤などの指導を受けた時に、その内容を勤務先へ伝えるためのものです。これを提出すれば、一般的な企業であればママの便宜を取り計らってくれます。
妊娠9週目の胎児の様子
妊娠9週目になると、子宮は小さなオレンジ程度の大きさになります。お腹の中の赤ちゃんはどのように変化しているのか見ていきましょう。
赤ちゃんの大きさは19〜27mm
妊娠9週目の赤ちゃんは頭からお尻までの大きさが19~27mmほどに成長しています。指の境目が一本一本はっきりしてきて、爪もでき始めます。お尻のしっぽがなくなり、頭、胴体、足の区別がはっきりしてくるなど、だんだん人らしい見た目に近付いていきます。
心音が確認できるように
妊娠9週目までに赤ちゃんの心臓の形成はほとんど終わっているため、心音がはっきりと確認できます。超音波検査では今まで以上に力強い拍動を聞くことができるようになります。
自分で動けるようになる
この頃になると赤ちゃんは自分で身体を動かせるようになり、子宮の外の光や音に反応して手足を動かします。運が良ければ超音波検査で手足がパタパタと動いているのを見ることができます。
お腹の中の様子
赤ちゃんの成長に伴って、子宮内の環境もだんだんと変化していきます。徐々に大きくなっていく9週目の子宮の中では何が起こっているのでしょうか。
胎盤が作られている
赤ちゃんに栄養や酸素を届けてくれる胎盤が作られはじめるのも妊娠9週目頃になります。妊娠14~16週目に入り胎盤が完成すると、安定期と言われる妊娠中期に突入します。
妊娠9週目に気をつけること
妊娠の初期は流産なども起きやすく、特に注意が必要な時期です。そこで、ここでは妊娠9週目に気を付けるべきことについて見ていきましょう。
つわりが重症化したら病院へ
自分なりに対策を取ってみてもつわりの症状が悪化していく場合は、病院で診察を受けてください。ビタミンB6などを処方してもらうことで、症状が軽くなることもあります。
つわりによって栄養不足に陥ると、母子ともに危険に見舞われることにもなるので、早めに対処しましょう。
こんな症状は特に注意
急な出血や激しい腹痛の時だけではなく、少量の出血が3日以上続いた場合も、病院で検査を受けた方がいいでしょう。まだ子宮口が開いていないので、切迫流産であっても少量出血が長く続く場合が多いためです。
特に妊娠初期は流産をする確率が高いので、何か異変があればすぐに医師に相談するようにしましょう。
妊娠線予防を開始
妊娠線は一度できてしまうと消すのが難しいので、早めに予防ケアを始めておきましょう。妊娠線予防において何よりも大切なのは肌の保湿です。保湿クリームやオイルなどをこまめに塗り込んで、柔らかく潤いのある肌を保ってください。
定期健診に行く
定期健診は、ママの健康状態や赤ちゃんの成長の様子を確かめ、より安全な出産へと導くことを目的に行われます。悩みの相談などにも乗ってくれるので、つわりで憂鬱な時期であっても、病院に決められた頻度できちんと健診に通うようにしましょう。
無理せず周囲に頼ってみよう
妊娠9週目はつわりもピークを迎える辛い時期ですが、一人であれこれ抱え込むのはストレスにも繋がります。辛い時は周囲の人たちに助けを求めてください。この時期を乗り越えると流産の確率はぐっと下がりますので、助けてくれる人たちに頼って、つわりに負けずに妊活に励みましょう。
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