妊娠初期に飛行機に搭乗すると母体や胎児に問題が出ないか心配になりますよね。一部では「妊娠初期に飛行機に乗ると胎児奇形や流産の原因になる」という噂もあるようですが、それって本当なんでしょうか?
この記事では、妊娠初期に飛行機に搭乗することで起こりうるリスク、気を付けておきたいポイント、また急なキャンセル時の返金や妊婦の優先搭乗についてなど、妊娠初期の飛行機搭乗の不安や疑問点を分かりやすく解決していきます!
妊娠初期の飛行機搭乗、胎児の発育に問題はない?
妊娠初期は胎児の脳や心臓などが形成されるとっても大事な時期。この時期に飛行機に搭乗しても胎児に問題はないのか、詳しく調べてみました☆
胎児奇形の原因になる可能性は?
妊娠初期に飛行機に搭乗することが胎児奇形や流産の原因になる、という研究結果は今のところありません!
だけど、まだまだ胎盤が不安定な時期。思わぬトラブルが何かしらの原因となる可能性もゼロではないんです(>_<) 少しでもトラブルを避けるためにも、余裕のある計画を立てるようにしましょう。
万が一トラブルが起こった時のために、次のような準備をしておくことをおすすめします!
- 搭乗前に医師に相談する
- 航空会社に妊娠中であることを伝えておく
- 保険証や母子手帳、緊急連絡先を書いたメモを持参しておく
何もトラブルがないのが1番ですが、妊娠中は身体も心も繊細な時期。何が起こるか分かりませんので、準備万端で出掛けるようにしてくださいね☆
妊娠初期の飛行機搭乗、不安材料は「つわり」と「エコノミー症候群」
胎児の発育に問題はないのですが、母体に対してはいくつかの不安材料が考えられます。
つわり
妊娠初期は多くの妊婦が「つわり」を経験する時期。つわり中は匂いに敏感になるので、機内の匂い、周囲の人たちの体臭、また食べ物や飲み物の匂いなどで具合が悪くなることもあるかもしれません(>_<)
つわりがひどい時期の搭乗を避けられたらいいのですが、そうもいかないこともありますよね。具合が悪くなる可能性も考えて、いくつかの対策をしておきましょう☆
おすすめの対策法
- トイレに近い通路側の席を指定する
- エチケット袋を用意しておく
- 匂い軽減のためにマスクをする
- 食べつわりの場合、すぐに食べられるものを用意しておく
- 搭乗前に航空会社につわりがあることを伝えておく
普段はつわりの症状がひどくない人でも、機内といういつもと違う環境で体調が悪くなることもあります。航空会社には車いすやストレッチャー、電動イスなども用意されています。立ち上がれないほど具合が悪くなったときには、CAさんや周囲の人に助けを求めましょう!
エコノミー症候群
機内では座りっぱなしで長時間同じ姿勢になりがち。身体を動かさない→血流が悪くなる→血液の中に血の塊ができる→塊が身体の中を回る→呼吸困難や胸の痛みなどを引き起こす…いわゆる「エコノミー症候群」になる可能性があります。
特に妊娠中はホルモンの影響により手足がむくみやすくなり、血流が悪くなりがち。なので、妊婦はエコノミー症候群になりやすい傾向にあるということを覚えておいてくださいね。
エコノミー症候群になる可能性を少しでも減らすためにも、次のような予防策を心掛けましょう!
- 身体を締め付けない楽な服装で出掛ける
- 機内では靴を脱ぎ、スリッパに履き替える
- 水分を小まめに&多めに取る
- ときおり足首を上下に動かしたり、ふくらはぎを軽く揉むなどして血流を促す
予防を心掛けていたとしても、絶対にエコノミー症候群にならないとは限りません。もしも具合が悪くなったら、すぐCAさんに伝えてくださいね。
気圧の変化による影響は?その他に気をつけたいポイント
上空7,000~12,000mの高さを音速の速さで飛ぶ飛行機は、地上と同じ気圧じゃありません。となると、気圧の変化が母体や胎児に悪い影響を与えないか気になりますよね。
特に心身が不安定な妊娠初期は、いつも以上に気圧の変化の影響を受けることも(>_<)どんなことが心配されるか詳しく解説していきます!
耳鳴りや息苦しさなどの体調不良を感じることも
妊娠していない時期でも、飛行機の離陸の際には圧迫感や耳鳴りを感じる人も多いと思います。これが心身が不安定な妊娠初期となると、いつも以上に気圧の変化を感じて体調不良になることも…(>_<)
気圧の変化によって起こる主な症状
- 耳鳴り
- 耳の痛み
- 息苦しさ
- 胃や腸、子宮への圧迫感
- めまい
- 胸の痛みなど
離陸時の気圧の変化でお腹に痛みが生じた妊婦さんのために、飛行機が元の空港に引き返したケースもあります。周囲に迷惑をかけないよう、なるべく胃や腸に負担をかけないようにしておくことも大事です。
搭乗前や離陸後の暴飲暴食は避ける、特にガスを含む炭酸飲料は取らないよう注意しておきましょう。また上空は酸素の濃度が低い環境で、機内も地上よりも酸素が少ない状態に(>_<)酸素濃度の低下によって、呼吸困難のような症状が起こる可能性もあります。
いずれにせよ、母体や胎児の発育に問題はないとされていますが、具合が悪くなった時にはすぐにCAさんに相談しましょう。
風邪・インフルエンザなどのウィルス感染に注意したい
機内は完全に閉ざされた空間で、空気も乾燥しがち。そんな環境の中で注意しなければならないのは、風邪やインフルエンザ、胃腸炎、風疹など感染症のウイルスです。
病気をもらわないためにも、マスクは必須アイテム。マスクはつわり軽減や悪化予防にもなるので、忘れないように持参してください。つわりでマスクが汚れることもありますので、多めに持っておくと安心ですよ☆
妊娠8カ月だけど大丈夫?妊婦優先搭乗やキャンセル料について
妊娠8カ月と言えば、妊娠後期に差し掛かったところ。妊娠中は初期だけでなく、後期にもいろいろなリスクが考えられます。
妊娠中は飛行機には何回、いつまで乗れる?
妊娠初期~後期にかけて「何回まで」「いつまで」なら搭乗していいという制限はありません。だけど、場合によっては医師の診断書や産科医の同伴が必要なことがあるので要注意!
ここではJALを例にあげて,、診断書が必要な事例・産科医の同伴が必要なケースをまとめてみました!
【診断書が必要なケース】
国内線の場合 | 出産予定日から28日以内(妊娠36週以降)の搭乗 |
国際線の場合 | ☆出産予定日から28日以内(妊娠36週以降)の搭乗
☆早産の経験がある人 ☆双子や三つ子など多胎児を妊娠している人 ☆出産予定日がはっきりしない人 |
診断書は出発前7日以内に作成したものが有効で、それよりも前に作成したものは受け付けてもらえないことがあるので気を付けてくださいね。
【産科医の同伴が必要な事例】
国内線の場合 | 出産予定日から7日以内の搭乗 |
国際線の場合 | 出産予定日から14日以内の搭乗 |
診断書や産科医の同伴が必要なケースは、各航空会社によって多少変わることがあります。前もって搭乗予定の航空会社に確認してみてくださいね。
妊婦優先搭乗って?
妊婦優先搭乗とは、妊娠中は一般客よりも先に機内に搭乗できるというサービスのこと。お腹が大きくなると、人混みの中を通るのはとても大変ですよね。妊婦優先搭乗があると、比較的スムーズに移動可能になります。
でも、事前に申し出る必要がありますので、希望する場合はカウンターまで申し込んでください☆
急な体調不良!キャンセル料金について
妊娠中に急な体調不良になった場合、キャンセルはできてもキャンセル料金がどのくらいかかるのか気になるところ。実は、各航空会社には「払い戻し特例」というものがあり、医師の診断書があれば取り消し料や払戻手数料がかからず全額払い戻しが可能です!
でも、診断書が無い場合や団体旅行やツアーの参加で搭乗する場合は特例には該当しないので要注意。
双子妊娠の場合
双子以上を妊娠していて国際線に搭乗する場合、医師の診断書が必要です。診断書は出発前7日以内に作成したものに限りますので、必ず用意しておきましょう!
妊娠初期の飛行機の搭乗は「用意周到」「準備万端」で!
妊娠初期は母体も胎児も大事な時期。体調が安定しないので、いつも以上の注意が必要です。つわりの悪化対策、エコノミー症候群の予防、また急な体調不良にむけての準備をきちんとしておいてくださいね。
また、妊娠後期の飛行機の搭乗も早産や前置胎盤などが分かっている場合には、医師の診断は絶対に必要!
総合して考えると、心配が一番少ないのはやはり妊娠中期の安定期です。妊娠初期や後期の飛行機搭乗は、なるべく避けたほうが安心だということを覚えておいてくださいね。