妊娠初期に寒気を感じることはよくあること。でも、妊娠中はちょっとした体調の変化にも不安を感じてしまいますよね。こんな不調がいつまで続くんでしょうか?妊娠初期に寒気を感じるのは、ホルモンバランスの変化やつわりが影響しているとか!寒気の原因4つや寒気と一緒に感じやすい症状と対策を学んで、妊娠初期を安心して過ごしましょう♪
妊娠初期に寒気がする4つの原因を知ろう!
『風邪でもないのに何で寒気がするんだろう…』
妊娠初期に寒気を感じてこんなことを思った人も多いのではないでしょうか。妊娠初期に寒気を感じる人は実は多く、いろいろな原因があるといわれているんです。
★妊娠初期に寒気がする4つの原因
- 高温期による微熱状態
- ホルモンバランスの変化
- つわりの症状のひとつ
- 腎盂腎炎
この4つの原因について詳しく見ていきましょう!
高温期による微熱状態
女性は生理周期に合わせて体温が変化します。排卵が始まると高温期となって体温が37度前後になって、生理がくると体温が下がります。妊娠すると生理前の高温期がずっと続くことになるんです!基礎体温を普段からつけている人はわかりやすいですが、妊娠初期は37度中盤まで上がる人も。
普段よりも0.5度から1度くらい体温が高くなると、微熱状態といってもいいくらいですよね。こんな状態が続けば、体が微熱だと勘違いして寒気を感じることもあるんだとか。
ただの寒気だけなら心配いりませんが、鼻水や咳などの風邪の諸症状があったり、37度後半まで熱が上がった時は要注意!体調を見ながら、主治医に相談してくださいね。
ホルモンバランスの変化
妊娠するとホルモンバランスは大きく変化します。特に妊娠初期はホルモンバランスは生理がきた時とは比べものにならないくらいの変化に!ホルモンバランスが乱れると自律神経も乱れがちに…。自律神経は内臓や血管など、体のすべてをコントロールし整える神経です。
自律神経には起きているときに働く『交感神経』と、寝ているときに働く『副交感神経』が上手に入れ替わりながら体を保ちます。入れ替わりのバランスが崩れると、体にいろいろな不調が出てしまうんですね。
自律神経が乱れると出てくる症状のひとつが寒気!症状はほかにもたくさんあるんですよ。
★自律神経が乱れると出る症状
- めまい
- 頭痛
- 吐き気
- たちくらみ
- 動悸
なんだかつわりの症状とよく似ていますね!体は暖かいのに寒気を感じる場合は自律神経が関係しているかも。
つわりの症状のひとつ
妊婦さんの約8割が経験するといわれるつわり。つわりの症状は吐き気や倦怠感が代表ですが、人によっていろいろなつわりを経験しているんですよ。妊娠初期の寒気も、つわりの症状のひとつ。寒気がつわりなんてちょっとびっくりですよね!
吐き気などの症状がない人が寒気だけを感じることもありますが、つわりが重い人ほど妊娠初期に寒気を感じたという人が多いよう。
★つわりが重いと寒気がする理由
- 十分に栄養が摂れないことによるエネルギー不足
- 吐くことによる体温の低下
夏なのに寒さを感じたり、厚着をしても寒気がおさまらなかったりということも!つわりによる寒気なら、安定期に入りつわりがおさまるころには寒気もおさまっていることがほとんどです。
腎盂腎炎
腎盂腎炎(じんうじんえん)…あまり聞きなれない病名ですよね。腎盂腎炎は尿路感染症のひとつで、尿をためておくところ(腎盂)の中に細菌が入り込んで炎症を起こす病気。
普通の健康な人は腎盂に細菌が入ることはないのですが、何かの拍子に尿道から細菌が入り込んでしまうのが原因です。特に多いのが大腸菌によるものなんだとか!
妊娠中は体調面でも不調になりやすいですし、頻尿になったりトイレの回数が減ったりすることもありますよね。なので腎盂腎炎になるリスクも高くなるんです。
★腎盂腎炎の症状
- 発熱
- 背中や腰の痛み
- 寒気
- 吐き気
- 尿道の痛み
- 尿の出にくさ
寒気のほかに膀胱炎のような症状があったら、すぐに病院で診察を受けてくださいね!抗生剤で治療することができますが、必ず妊娠中だと伝えましょう。
妊娠初期に寒気と共に感じやすい症状と原因とは?
妊娠初期は寒気だけじゃなくいろいろな症状を一緒に感じることが多いんです。いろいろな症状もつわりのひとつと思って乗り越えていきましょう!
寒気と一緒に起こりやすい症状はあくまで一例。人によっては別の症状を感じることもありますし、いくつかの症状を同時に感じることもあるということを知っておきましょう♪
ほてり
寒気と一緒に感じやすいのがほてり!寒気とまったく反対の症状なのに、ほてりを感じるなんて不思議ですよね。これも自律神経が関係していると考えられています。
『さっきまでガタガタ震えるくらい寒かったのに、急にほてり始めた』
『寒気があるのに顔はほてっている』
『ほてっていた反動で寒気が急に来る』
このように寒気とほてりを交互に繰り返したり、寒気とほてりを同時に感じたりする人も。体がほてっているときは汗をたくさんかくこともあります。
さっきまでほてっていたと思ってもすぐに寒気が襲ってくることもあるので、汗をかいたらすぐに着替えるのがおすすめです。汗が冷えてそれが寒気につながることもありますし、本当に風邪をひいてしまうことも!
そうならないように、寒気とほてりを繰り返すときはこまめに着替えができるようにしておきましょう♪
頭痛
頭痛も寒気と一緒に起こりやすい、妊娠初期の症状のひとつ。これもホルモンバランスによる自律神経の乱れが原因といわれているんです。妊娠初期は特に不安定な状態なので、頭痛も起こりやすいとか。
頭痛は妊婦さん以外でもマイナートラブルのひとつですよね。妊娠していなければ市販の頭痛薬で対処できますが、妊娠中は薬を飲むのも慎重にしたいところ。寒気とともにあまりにも頭痛がひどくつらい状態が続くようなら、かかりつけの産婦人科で頭痛について相談してみてくださいね。
ホルモンバランスが安定し始めると、頭痛も少しずつ落ち着いていくケースがほとんど。あまり不安視せずに、ゆったり過ごすことを心がけましょう。
吐き気
吐き気があるから寒気を感じるという人が多く、特につわりが重い人は吐き気を感じやすいようです。吐き気はつわりのひとつと考えられていて、これも安定期を迎えれば落ち着くことがほとんど。この時期は食べられるものだけを食べられるときに摂るのが大切ですよ。
吐き気といってもその症状は人それぞれ。本当に吐き戻してしまう人もいれば、吐きたいのに吐けない人、吐き気はあるけど胃のムカムカ程度の人など。
体を温めると寒気も吐き気も軽くなることもあるので、足元や首周りを温めてみるのがおすすめですよ♪寝るときは湯たんぽを使うと気持ちいいですよ~
腹痛
妊娠初期にお腹が痛くなるととっても不安ですよね…でも大丈夫!これは赤ちゃんが成長している証♪
妊娠初期はまだまだお腹は目立ちませんが、子宮は確実に少しずつ大きくなっていきます。子宮が大きくなることで子宮の周りの筋肉が引っ張られます。これが腹痛の大きな原因!痛みというよりは張りやつったような違和感と感じる人が多いようです。
★痛みの種類
- 下腹部がチクチクする
- おへその下が突っ張るような痛み
- お腹の表面が張る
- お腹の奥に感じる違和感
- 生理痛に似ている
ほとんどの痛みは赤ちゃんに影響がないものですが、痛みが長時間続いたり日常生活ができないほど痛いときは、すぐに病院へ!この時に寒気も続いている場合は、寒気のことも一緒に相談してみてくださいね。
下痢
寒気を感じるということは、少なからず体は冷えています。体が冷えるとお腹の調子も悪くなりますよね…
妊娠初期に寒気を感じると下痢の症状が出る人も多いんです。私も妊娠初期の後半は季節が寒くなったこともあり、寒気と一緒に下痢の症状がよくありました…
体の冷えだけでなく、ホルモンバランスも下痢に関係しているとか!妊娠するとホルモンバランスの影響で腸の動きが鈍くなりがちですが、腸が過敏になってしまう人もいるんです。
それに加えて体の冷えが続けば、下痢をしやすい状態になりますよね。体を温める作用のあるものを食べるようにしたり、腹巻きをするなどしてお腹周りを温めたりするのが効果的ですよ~
妊娠初期の寒気はいつまで続くの?
妊娠初期の寒気、意外とつらいんですよね…『いつまでこの寒気は続くの?』『いつになったら厚着から解放されるんだろう…』と思っている人もいるかもしれませんね。
妊娠中ずっとこの寒気が続くかと思うと、憂鬱になってしまいます。でもご安心を!寒気は妊娠4ヶ月頃をめどに少しずつ感じなくなっていく人がほとんどのようですよ。私も妊娠5ヶ月頃になって安定期に入り、体も心も安定し始めたころには寒気や下痢といった症状はほとんど感じなくなりました。
その理由は、体温も大きく関係しています。妊娠初期は高温期が続くので体温は37度前後とやや高め。妊娠が進んで妊娠6ヶ月頃には多くの妊婦さんが妊娠前の平熱に戻るんです!体温が平熱に戻ると、微熱状態の寒気がなくなるというわけ。
ただし妊娠中期にも寒気には要注意!安定期に入って寒気がなくなったと思っても、今度は貧血が進んで寒気を感じることもあるんです。妊娠中期以降は鉄分や葉酸を摂って、貧血予防に努めると寒気予防のポイントになりますよ~
のどの痛みや鼻水を伴う寒気は妊娠初期の症状?風邪?
妊娠初期の寒気はホルモンバランスの影響やつわりということがほとんど。でも、時にはのどの痛みや鼻水といった症状が出ることもありますよね。
『もしかしてこれは風邪?』と思っても、妊娠中だとなかなか判断が難しいことも。妊娠初期の症状なのか、風邪の症状なのかが見分けられると安心できそうですね。
妊娠初期だけに見られる特徴を知っておこう!
実のところ、妊娠初期の症状と風邪のひき始めの症状ってよく似ていてほとんど見分けがつかないんです。
妊娠初期症状 | 風邪の症状 |
|
|
上記の症状はほんの一例ですが、見比べてみても風邪の症状と妊娠初期の症状ってよく似ていますね!でも、妊娠初期の症状も風邪の症状も個人差が大きいのも特徴のひとつ。これに当てはまるからといって風邪とは限りませんし、風邪かもしれません。
妊娠初期にだけ見られる症状もあるので、それを見落とさないようにしっかりチェックしておきたいですね!
★妊娠初期だけに見られる症状の特徴
- 胸の張り
- おりものの変化
- トイレが近い
- 体がかゆい
風邪のような症状と併せて、こんな症状が見られたら妊娠による初期の症状の可能性が高いです。
でも自己判断はNG!自分では大丈夫だと思っていても、実は妊娠初期症状ではなく風邪だったということもあるんですよ。素人が見分けるのはなかなか難しいので、心配な時は医師に相談するのがベスト!
妊娠初期の寒気の解消法を知りたい!
妊娠初期はただでさえ体調が不安定で、さらに寒気まで感じてしまうと体はさらにつらいですよね…できれば寒気を軽くしたい、あわよくばなくしたい!そう思っている人は多いはず。
食事や服装、入浴など、体を温めながら寒気を解消する方法を詳しく解説していきます!つわりがつらい場合はあまり無理せずに、できそうなことから始めてみてくださいね♪
食事に気をつける
やっぱり一番は食事!食材には体を温める効果が期待できるものたくさんあります。体を温める食材を多く取り入れるのもおすすめですよ♪
★体を温める食材
- ネギ
- 生姜
- にんにく
- シナモン
- 鶏肉
- もち米
体を温める食材にはクセの強いものもあるので、つわりがつらい人は口にできるものだけをチョイスしてみましょう。
食材以外にも、温かいスープなどの汁物を毎日摂るのもいいですよ。野菜をたっぷり入れたポトフや、具だくさんの味噌汁はお腹も膨れるのでおすすめです。ノンカフェインの紅茶にシナモンやショウガを入れて飲んでもおいしんですよ♪
体を温めることも大切ですが、冷やす食べ物を避けるのもとっても大事!
★体を冷やす食べ物
- ナスやトマトなどの夏野菜
- バナナ
- 柿
- 小麦
- 大根
- 白菜
★体を冷やさないためにしたいこと
- 冷たい飲み物は避ける
- 体を冷やす食材は少量に
- 水分の摂りすぎに気を付ける
- 生の野菜や果物はほどほどに
体を温める食材と冷やす食材をきちんと知っておくのもいいかもしれませんね。
服装に注意して体を温める
服装も大きなカギ!冬など寒い季節は体を冷やさないように気を使うことが多いですが、夏って油断しやすですよね。夏といっても冷房で寒気を感じるなんてことも!
妊婦さんは1年を通して体を冷やさないような服装を心がけることが大切なんです。
★体を温める服装
- 羽織ものを持ち歩く
- インナーを温かいものに変える
- 腹巻きを巻く
- 靴下を履く
- 締め付けが穏やかな服を選ぶ
特におすすめは羽織ものを持ち歩くこと。夏なら薄手のカーディガン、冬なら大判のストールがあると体温調節をしやすく便利ですよ♪
インナーで保温をするのもいいですね。最近は体の熱を奪いにくいインナーもたくさん出ています。上下ともにあったかインナーを使うのもいいかもしれませんね。
湯船に浸かり体を温める
湯船にゆっくり浸かる習慣をつけるのも体を温めるのに有効!あまり熱めのお湯だと体に負担がかかりますし、ぬるめのお湯は体が温まりにくく冷えやすいので、40度程度のお風呂がおすすめです。
妊娠初期は体調が変わりやすくのぼせも気になるところ。長風呂は避け、のぼせないように気を付けましょう。どんなに長くても10分以上浸からないように!
健康には半身浴が良いといわれますが、妊娠中は全身浴で肩までしっかり浸かるのがおすすめ♪全身浴を3分したら1分間のクールダウンを1セットとして、3セットほどすると効率的に体を温められますよ。
体調が悪く入浴ができないときは、42~43度ほどのちょっと熱めのお湯をたらいに入れ、足湯をしてみてください。それだけでも体がぽかぽかしてきますよ。
妊娠初期の寒気と流産に関係はある?
妊娠初期は一番流産のリスクが高いといわれているので、つわりがつらかったり体調が悪かったりすると心配になってしまいますよね…
寒気も流産に関係があるなんていわれがちですが、全くそんなことはありません!寒気もつわりも妊娠による体調の不良も、流産に直接関係はないとわかっているんですよ。
妊娠初期の流産のほとんどは、赤ちゃん自身によるもの。その多くが染色体異常なんです。染色体異常が原因で流産する場合、受精した時に流産する運命が決まっているんです。
ママのつわりがひどいから、寒気がするから、運動してしまったから、というのは流産の原因にはなりません。もしも転んでしまったとしても、転んだことが直接の原因にはならないといわれているんです。
妊娠初期は体調の悪い日が続き、不安に感じることもとっても多い時期。あまり考えすぎるのも体によくありませんよ。体調がちょっとでもいい日は外に出て、気分を変えてみるのもおすすめです。
妊娠初期の寒気は妊娠4ヶ月頃から治まる!
妊娠初期はいろいろなトラブルが起こり、寒気を感じる人もとっても多いんです。体を冷やさない工夫をしたり、体が温まる食べ物を摂ったり、対策をしながら過ごしていきたいですね。
嫌な症状も安定期ころには自然と収まるケースがほとんどです。でも寒気以外の症状も気になる場合は、主治医にしっかり相談してくださいね!相談することで安心できて、症状が落ち着くこともありますよ。