妊娠中に病気などにかかって体調を崩すことは少なくありません。風邪をひいたり頭痛などの症状が出たりしたときは「薬を飲んで楽になりたい」と思っちゃいますよね(+_+)
そもそも妊娠中は薬を服用できるのか疑問に思う人もいるのではないでしょうか。飲める薬の種類などもあわせてチェックしていきましょう♡
妊娠中に薬を飲むことはできるの?
妊娠前は何も気にせず薬を飲んでいたというママも多いでしょう。でも、妊娠中は「薬を飲むことで赤ちゃんに何か影響が出るかも?」と薬を飲むかどうか悩んでしまうという人も少なくありません。
「カフェインは控えるように」「喫煙・飲酒はやめよう」と妊娠中は制限も多いので心配になるのは当然ですね(((uдu*)
では、妊娠中は薬を飲めるのかどうか詳しくチェックしていきましょう!
妊娠中に薬を飲むときは医師や薬剤師に相談すること
妊娠中はすべての薬が服用できないというわけではないものの、なかには妊娠継続や胎児の健康に影響が出る薬もあります。
例えば、鎮痛薬には母子ともに影響を与えるものもあります。長く使用すると貧血といった体調不良や難産につながったり、赤ちゃんの体重が減少したりすることもあるので十分な注意が必要です。
飲もうとしている薬が妊娠中も服用OKなものかどうかは、専門家でなければ判断が難しい場合も多くあります。妊娠中に薬を飲みたいときは自己判断せず、妊娠している旨や妊娠の可能性がある旨を伝えた上で必ず医師や薬剤師に相談してください。
妊娠を望む人で持病がある人は事前に医師に相談する
妊娠を望んでいる人のなかには持病で服薬中という人もいるでしょう。このような場合は、妊娠を希望していることを持病の治療を担当している医師に前もって相談することをおすすめします★
現在治療のために飲んでいる薬が妊娠中も飲み続けられることもありますし、妊娠を望んでいる人向けの弱い薬に切り替えてもらえる場合もあります。
薬によっては妊娠前に服用をストップしたほうがよいと医師や薬剤師が判断するものもありますので、服薬と妊娠のタイミングをよく相談しておくとよいでしょう。
持病の薬で悩んでいる人は、一度医師や薬剤師に相談してみるとよいかもしれませんね♡
妊娠中に薬を飲むと赤ちゃんに影響はないの?
妊娠中や妊娠を望んでいる人で現在服薬中という人は、医師や薬剤師といった専門家にあらかじめ薬について相談しておくことが大切です。
でも「妊娠に気づかずに薬を飲んでしまった」「持病の主治医に妊娠を伝えてなくて妊娠判明後も持病の薬を飲み続けてしまった」というケースもあるでしょう。
妊娠中に薬を飲んでしまった場合、赤ちゃんに影響が出るのでしょうか?
妊娠中に薬を飲んでもほとんどは赤ちゃんに影響がない
生理予定日を過ぎても生理が来ないから、妊娠検査薬で調べたり産婦人科を受診したりして妊娠がわかったという人も多いでしょう。
妊娠していることがわかるのは妊娠5~6週目くらいであることが多いですが、受精が起こるのは妊娠2週目ごろ、受精卵が子宮内に着床するのは妊娠4週目ごろとされています。
この期間中も受精卵は猛スピードで成長しています。なので、「妊娠がわかる直前に薬を飲んじゃった!赤ちゃんに影響があったらどうしよう……(・_・;)」と不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
妊娠中の服薬は医師や薬剤師の指示・アドバイスに従うのが基本です。でも、薬の多くは赤ちゃんに影響を大きな影響を与えないといわれています。
「妊娠と気づかずに薬を飲んでしまった」という場合でも必ずしも影響が出るというわけではありません。不安な場合は念のために医師や薬剤師に「妊娠がわかる前に薬を飲んでしまった」と相談するのもよいですね♡
ごく稀に赤ちゃんに影響が出る可能性もある
多くの薬はお腹の赤ちゃんにそれほど大きな影響を与えないとされていますが、すべての薬で絶対に影響が出ないというわけではありません。ごく稀に影響が出るおそれがあることを覚えておきましょう。
なかには妊娠中に避けるべき薬や慎重に使用したい薬もあります。このような薬を服用したからといってすぐに影響が出るわけではありませんが、やはり薬を飲む際には医師や薬剤師といった専門家に相談するのがベストでしょう。
一方で、薬の影響をおそれ過ぎてママの体に必要な薬を飲まないのはよくありません。薬を我慢してママが体調を崩してしまうと、そのことが原因で赤ちゃんに影響が出るおそれもあります。
体調が悪くなったら医師にすぐ相談し、妊娠中でも比較的安心して飲める薬を処方してもらうことをおすすめします★
妊娠期間で違う?影響はいつから出る可能性がある?
妊娠中の薬とのつき合い方は妊娠週数によっても違います。お腹の赤ちゃんに影響が出やすいと考えられる時期もあるので注意したいですね★
妊娠中の服薬は常に注意し、必要があれば医師や薬剤師に相談することが大切ですが、特に影響が出やすい時期はいつなのかを知っておくことも大事です♡
特に注意したい時期はいつごろなのか、詳しくチェックしていきましょう★
妊娠前から妊娠超初期(〜3週目)
妊娠前から3週目ごろまでの妊娠超初期に薬を飲んでしまった場合でも、お腹の赤ちゃんが順調に育っていれば薬による影響はほとんど受けていないと考えてOKです♪
影響がほとんどないとはいえ、どんな薬でも飲んでよいというわけではありません!妊娠に気づいた時点で自己判断で薬を飲むことはやめましょう。
妊娠を希望している人もできれば自己判断での薬の服用は控えたほうがよいですね★薬とのおつき合いは妊娠前から慎重に行いましょう!
どうしてもつらいときには、医師や薬剤師に相談してから薬を飲むことをおすすめします。
妊娠初期(4〜7週目)
妊娠初期は妊娠期間中でも薬の影響を受けやすいといわれている時期です。妊娠が判明するころの妊娠4~7週目ごろは、特に赤ちゃんへの影響が大きいとされていますので注意が必要です。
妊娠4~7週目ごろの赤ちゃんは、脳や神経、心臓や消化器官といった内臓、手足といった重要な器官をつくっている最中です。
薬の種類によってはこのような重要な器官の成長に影響を及ぼすおそれがあります。妊娠4~7週目ごろは特に自己判断での服薬はNGです!必ず医師や薬剤師に相談してくださいね♡
★妊娠4~7週目から気をつけたい薬
- 血栓ができるのを抑制する「ワルファリン」
- 全身性エリテマトーデスの治療に使われる「ミコフェノール酸」
- 抗てんかん薬や片頭痛を予防する「バルプロ酸」
などがあります。
ほかにも妊娠初期に禁忌とされる薬は少なくありません。やはり専門家の指示を仰いだほうがよいでしょう★
妊娠8〜15週目
妊娠8~15週目ごろには重要な器官の形成がおおむね終わっていますが、引き続き薬の影響を受けやすい時期といわれています。
この時期は赤ちゃんが男の子になるか女の子になるかが決まる時期とともに、上あごである「口蓋(こうがい)」がつくられる時期です。
薬はこれらのプロセスに影響を与えるおそれがあるので注意が必要です。この時期も絶対に医師や薬剤師の指示・指導に従いましょう!
★妊娠8〜15週目から特に気をつけたい薬
- 4~7週目のときから継続「ワルファリン」「ミコフェノール酸」など
- 血圧を下げる「ACE阻害薬」や「ARB」
これらの薬は赤ちゃんの腎臓形成に影響することがあります。服薬している方は医師に相談の上、別の薬に変更してもらってくださいね♡
妊娠16週〜生まれるまで
妊娠16週目以降は基本的な器官形成はほとんど終わっているので、薬が原因で先天的な異常が起こる確率はそれほど高くはないでしょう。
でも、胎盤を通して赤ちゃんに運ばれた薬の成分が赤ちゃんに悪影響を与えることもあります。赤ちゃんの発育不良や臓器障害が起こったり羊水の量が減ったりといった影響が考えられるので、薬を服用するときは医師や薬剤師に相談するようにしてください。
★妊娠16週〜生まれるまで特に気をつけたい薬
- 8~15週目から継続「ACE阻害薬」や「ARB」
- 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)
精神神経系薬である「SSRI」や「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」を使用していた場合、授乳を拒否したりふるえが起こったりといった「新生児薬物離脱症候群」の症状が生まれた赤ちゃんに出る場合があります。
一時的なものですので心配し過ぎる必要はありませんが、やはり不安になるかと思います(・_・;)
メンタル面での主治医と産婦人科の医師によく相談して、薬の内容を決めていくことが大切ですよ★ほかにも抗ウイルス薬や抗リウマチ薬、甲状腺の薬といったもののなかには妊娠中を通して避けたほうがよい薬もあります。
また、男性ホルモンの作用がある薬や排卵誘発剤、経口避妊薬は絶対にNGです!
薬ではありませんが、風疹ワクチンも赤ちゃんに影響するおそれがあるので妊娠中は接種しないでくださいね。
妊娠中の薬で気をつけること
妊娠中の服薬で特に気をつける時期や薬の種類についてご紹介しましたが、ほかにはどのようなポイントに注意するとよいのでしょうか。
ここからは妊娠中の薬で気をつけたいポイントについてご紹介します♡
風邪薬は成分の見極めも大事
「風邪くらいで病院に行くのは面倒だし、市販薬ですませられないかな?」と考えるママもいるかもしれませんね。
必ずしも大丈夫とは断言できませんが、市販のかぜ薬のなかには「アセトアミノフェン」など妊娠中に飲んでも比較的安全なものもあります。
一方で非ステロイド性消炎鎮痛薬に含まれる「イブプロフェン」や「ロキソプロフェン」は赤ちゃんの心不全や全身のむくみを引き起こすおそれがあるため、妊娠中は気をつけたほうがよい成分とされています。
妊娠中はただの風邪でも医師に相談の上で処方してもらうことをおすすめします。でも、どうしても市販薬を利用する場合には、成分表示を必ず確認するようにしてくださいね★
自己判断での長期服用は絶対しないこと
市販薬は医師による処方薬よりも弱いものが多いから、「1回ぐらい大丈夫でしょ!」と飲んでしまう人もいるかもしれません。
でも、イブプロフェンやロキソプロフェンといった成分を含む風邪薬など、1回の服用でも注意が必要なものがあるので安易に飲まないようにすることが大切です★
また、比較的安全といわれているアセトアミノフェン配合の風邪薬でも、長期にわたる服用は避けましょう。風邪の症状が現れたら早めに医師に相談するのがベストですよ♡
妊娠中の薬で気になる疑問
妊娠中にまったく薬を飲まずにすめば一番安心ですが、風邪を引いたりつわりで吐き気止めがほしかったりと薬に頼りたくなるときもありますよね(´ー`*)
そこで妊娠中の薬に関係するよくある疑問をまとめてみました♪薬に関して不安や悩みがある人はぜひチェックしてみてくださいね♡
妊娠に気がつかず薬を飲んでしまったが大丈夫?
妊娠3週目ごろなど、妊娠に気がつかないほど早い時期に薬を飲んでしまっていても、多くの場合は大丈夫だといわれています。特に1日で排泄されるタイプの薬の場合、赤ちゃんにはほとんど影響しないでしょう。
でも、薬の種類によっては赤ちゃんに影響するおそれがあります。すぐに薬を飲むのをやめて、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
女性だけでなく男性が薬を飲んでいても赤ちゃんに影響する?
パパが薬を飲んでいても、ほとんどの場合赤ちゃんには影響がないとされていますが、例外もありますので気をつけたいところです。
精子は3か月でつくられるといわれています。その期間に飲んだ薬は影響する場合もあるので、念のため医師や薬剤師に確認しておくとよいですね♡
サプリメントなら飲んでもいい?
サプリメントは薬ではなく食品なので、ほとんどの場合は問題ないといわれています。
できれば一般的な食事から栄養を摂取するのが望ましいのですが、つわりがあると十分に栄養がとれなかったり普通の食事では妊娠中に重要な「葉酸」を十分に摂取できなかったりということもあります。
食事では不足してしまいがちな栄養素を補うために使用するのであれば、サプリメントを飲んでもOKです★
ただしビタミンAなど妊娠中の過剰摂取を避けるべき栄養素もあるので、妊婦さん向けのサプリメントがおすすめですよ♡
妊娠中にインフルになった場合は?
インフルエンザの治療薬には「タミフル」「リレンザ」「イナビル」などがあります。どれも妊娠中に飲んでも大きな影響がないとされていますので、飲んでもそれほど心配する必要はないでしょう。
なお、インフルエンザワクチンは妊娠中に接種しても赤ちゃんに影響は出ないとされています。インフルエンザを予防したいママは産婦人科などで予防接種を受けるのもよいかもしれないですね★
妊娠中の薬は必ず医師や薬剤師に相談を!
赤ちゃんやママに影響を及ぼしにくい時期や薬もあるものの、基本的には妊娠中は自己判断で薬を飲まないことが大切です。なかには妊娠中に飲んではいけない薬もあるので、薬を飲むときは必ず医師や薬剤師に相談してくださいね♡
薬とも上手につき合いながら、専門家の指導にしたがって不安の少ない妊娠生活を送りましょう♪